強いコンプレックスをもった人たちがなんらかの集団をつくるとき、その集団内にいるかぎり、自分のコンプレックスの存在によっておびやかされることがないので、非常に居心地がよく感じられる。……(中略)……ある個人が自分のコンプレックスに気づき、それと対決し自覚にいたろうとするときは、その集団の成員と対決しなくてはならなくなる。……(中略)……コンプレックスの解消にいたろうとする人は、相当な孤独感におそわれることを覚悟しなくてはならない。 2025年11月1日 河合隼雄(1977).『無意識の構造』. 中央公論新社(中公新書), p.24.